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1968年6月4日、アンバサダーホテルは夜明け前の火事騒ぎで慌ただしい一日をあけた。キッチンに飛び込んできたメキシコ系の青年ホセは、ダブルシフトになっていることを知らされて、憤懣やる方ない。その日の夜はドジャースの試合を観に行く予定だったのだ。それもエース、ドライスデールの連続完封記録がかかった大事な試合だ。ラテン系への差別だと声を大にして叫んでも相手にはしてもらえない。同僚のミゲルも賄いの食事の時に怒りを爆発させる。ラテン系もいつか力を集めて黒人のように白人を恐れさせるようになるんだと。副料理長のエドワードは、そんなミゲルに、まず自分を誇れるようになれと、たしなめる。 |
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元ドアマンのジョン・ケイシーとかつての同僚だったネルソンは上品なスーツに身をつつみ、1階ロビーで優雅にチェスを楽しんでいる。アンバサダーホテルに長く勤めた二人はホテルの歴史の証言者で、ジョンは「ウィル・ロジャース、バーバラ・スタンウィック、リタ・ヘイワース、ビング・クロスビー、フランク・シナトラ・・・」とホテルを訪れた往年のスターたちの名前を挙げ、想い出を語る。ジョンは何よりもこのホテルに愛着を持ち、離れがたく感じていたのだ。そんなジョンに宿泊客が何くれとなく話しかけてくる。そして、ついにケネディがドアの前に立ったとき、ジョンがとった行動とは・・・。 |
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10代のクーパーとジミーは新米ボランティア。憧れのケネディを8ミリフィルムに収めようとカメラ片手にホテル内を散策する。コーヒーショップでは、スターになるのを夢見てオハイオからやって来た美人ウェイトレスのスーザンにレンズを向ける。担当地区を割り当てられた二人は、その前にもう一つの目的であるマリファナを手に入れるために、ヤクの売人のフィッシャーの部屋を訪れる。ところがフィッシャーが出してきたのはLSD。初体験の二人はぶっ飛んでキラキラの幻覚の中に。テニスコートで、プールサイドでハチャメチャを演じた二人が気がついたとき、戦いは終わっていた。もしケネディが負けたら、19歳の二人は徴兵され、ベトナムに追いやられてしまうのだ!青くなって後悔してももう遅い。そして運命の結果は・・・。 |
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キッチンマネージャーのティモンズは今夜のパーティーのために忙しく指揮をとっていたが、ラテン系の従業員に投票に行くことを禁じたことを、支配人のエバースに咎められる。投票へ行くよう指示する告知を出すように命じられたうえ、クビを言い渡されてしまう。今夜のパーティーが最後の仕事になってしまったのだ。 |
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次々とかかってくる電話に対応している交換手のアンジェラとパトリシア。愚にも付かない電話も多く、うんざりしているパトリシアを尻目にアンジェラはこっそり抜け出してとある部屋に向かう。そこに待っていたのは支配人のエバース。二人は不倫の関係にあったのだ。だが、偶然ティモンズがアンジェラの姿を見てしまった・・・。 |
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ヴァージニア・ファロンはかつては誰もが憧れる大歌手だったが、今ではアルコールが手放せなくなり、昼間からウィスキーを飲み、タバコをふかし続ける。ホテルには夫のティム・ファロンと投宿しているが、何かと彼とはギクシャクしてしまい、愛犬の散歩をめぐっても口喧嘩する始末。ティムは次のスケジュールにさえ、口を挟ませてもらえない。妻との距離に自分の必要性を感じられなくなったティムだが、それでも結婚生活を続けようと決意していた。 |
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チェコの新聞”ルダ・プラヴォ”の女性記者レンカ・ヤナチェックは、ケネディのインタビューをとるため、ホテルのロビーに張り付いていたが、共産圏の人間の悲しさ、いっこうに記者とは信じてもらえない。ようやくのことでケネディ側近のウェイドに接触しても、邪険にされるばかり。自由化を進める母国のためにもなんとしてもケネディに取材したいレンカにウェイドが与えたのは、「チェコで自由選挙が行われたことがあるか?」という問い。レンカは必死に答えを探し始める。 |
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ミリアムはホテル付の美容師で支配人エバースの妻。夫の不実をうすうす感じてはいるが、そんなことは顔に出さず、客の悩みをきくこともある。その日、まず美容室にやって来たのは、花嫁になるダイアン。ダイアンは恋人のウィリアムがベトナムに送られないよう、結婚を決意したのだが、軍人一家の家族は猛反対。式に参列しないと言っているのだった。次に訪れたのは歌手のヴァージニア。老い、衰えていくことの不安と怖れを訴える彼女に、ミリアムは親身になってアドバイスを送る。そして最後にやってきたのは夫のエバース。ミリアムは既にティモンズから不倫の話を聞いていた。いつの間にか亀裂が入っていた二人の仲は元に戻れるのだろうか。 |
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選挙戦を仕切っているのは、若い側近のウェイドと、キング牧師の死後ケネディに希望を託すドウェインの二人。運動員の手配や各地の票読みにと忙しく立ち働く。ウェイドは国務長官に就任する夢を持ち、ドウェインは運輸長官希望と慎ましい。やがて予備選の結果がわかり、ケネディ圧勝の知らせに沸き立つ陣営。二人は厳戒警備のなか、”勝利のスピーチ”をするためホテルに到着するケネディを待つ。 |
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ニューヨークの実業家で社交界の名士ジャック・スティーブンスは、若い妻のサマンサを伴い、このホテルにチェックインする。その夜のパーティーに招待されていた二人は2度目のハネムーン。だが、サマンサは黒い服に合う黒い靴を忘れたことが気になって仕方がない。ジャックは買えばいいと真剣に取りあわない。テニスコートやプールサイドでカリフォルニアの陽光を浴びる二人だが、鬱気味で神経質な妻とジャックの間には冷たい風が吹いている。 |
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ダイアンの恋人ウィリアムは、ダイアンが皆に祝福された花嫁になることを夢見ていると気遣い、式を取りやめようとする。だが、ダイアンの決意は固く、二人はホテルのチャペルで式を挙げる・・・。 |
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ロバート・F・ケネディはカリフォルニア州の予備選を圧倒的な大差で制した。今、アンバサダーホテルは歓喜の笑顔で埋め尽くされていた。それぞれに悩みを抱えた人々も、この瞬間はそれを希望へと変えている。 だが、”勝利のスピーチ”直後、悲劇は起こった・・・。 |
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